Shopify Plusとは?通常プランと違う費用・仕様など紹介

Shopify Plusとは?通常プランと違う費用・仕様など紹介

 Shopify Plusは通常プランとどう違うの?
日本でShopify Plusを採用すべきなのはどんな企業?

このようなことが気になる方もいるのではないでしょうか。

Shopify Plus通常プランの機能を大幅に拡張し、カスタマイズ性も高めた大企業向けのプランです。
Shopify Plusの専用アプリによる業務の自動化や、チェックアウトページのカスタマイズ、最大10ストアの運営などを実現できるため、自社のEC事業を成長させたい企業にはうってつけのプランともいえるでしょう。

この記事では、Shopify Plusと通常プランを費用や機能で比較し、Shopify Plusで実装できる主な機能やメリット、Shopify Plus導入に向くケースなどを解説します。自社の事業拡大や業務効率化のための参考にしてください。

DMMチャットブーストではShopify plusのパートナーに関する記事もございますので、ぜひご覧ください。

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Shopify Plusとは?基本情報をおさらい

Shopify Plusとは、機能性・カスタマイズ性・拡張性のいずれも優れた大規模なECショップ向けプランです
そのため月額費用も高額です。
しかし、Shopify Plusでしか実現できない項目も多く、複数店舗や大規模なショップを経営する場合は、Shopify Plusが向いています。

Shopify Plusでしか実現できない項目を幾つか挙げてみましょう。

割引や商品リリースの自動実行
ワークフローの自動化
卸ストアの運営
最大10ストアまで運用可能
スタッフアカウント追加が無制限

詳しい内容は、後ほど解説します。

 

Shopify Plusと通常プランの違いを比較表で見る

Shopifyのプランは、通常プランのベーシック・スタンダード・プレミアムの3つと、Shopify Plusが提供されています。
ここでは費用や機能を比較しながら紹介します。

 

Shopify Plusと通常プランの違い1|費用

Shopify Plusと、通常プランのベーシック・スタンダード・プレミアムの3つを費用面で比較した表がこちらです。

プラン ベーシック スタンダード プレミアム Shopify Plus
月額費用 29ドル 79ドル 299ドル 2,000ドル
カード手数料 国内 3.4% 3.3% 3.25% 3.15%
海外 3.9% 3.95% 3.8% 3.75%
取引手数料 Shopify payment 無料
その他 2.0% 1.0% 0.5% 0.15%

 

月額費用で比べると、Shopify Plusは高額です
そのため、あくまで目安ですが、年商1億円以上のECサイト、ECショップの経営に向くプランといえます。
カード手数料や取引手数料もいずれも低価格なので、売上や取引が多いほど収益を得やすくなるでしょう。

注意点としては、契約期間が12ヶ月であること、月商8,000万円を超えると月額料金が月商の0.25%になることです。

 

Shopify Plusと通常プランの違い2|機能性

Shopify Plusと、通常プランのベーシック・スタンダード・プレミアムの3つを機能性で比較した表がこちらです。

項目 ベーシック スタンダード プレミアム Shopify Plus
ネットショップ

(ECサイト、ブログ)

無制限の商品
スタッフアカウント数 2 5 15 無制限
24時間サポート
販売チャネル追加

LINE公式アカウント、Amazon、Facebookなど)

手動での注文作成
注文編集機能
無料SSL証明書
カゴ落ち対策
無制限のファイルストレージ
ギフトカード ×
プロフェッショナルレポート ×
高度なレポートビルダー × ×
外部サービスの計算済み送料を表示 × ×
優先サポート

(Shopify Plusパートナープログラム)

× × ×
キャンペーン自動化

(Launch Pad)

× × ×
タスク自動化

(Shopify Flow)

× × ×
取引データ移行

(Transporte)

× × ×
ストア移行通知

(Bulk Account Inviter)

× × ×
送料・決済設定変更

(Script Editor)

× × ×
無料ストア追加 × × × 10ストアまで
テーマ数 73種類 73種類 73種類 100種類
チェックアウトのカスタマイズ × × ×
卸ストア × × ×
Googleタグマネージャーの利用 × × ×
複数通貨 × × ×
店舗ロケーション追加 4箇所まで 5箇所まで 8箇所まで 20箇所まで
Shopify POS Pro 有料 有料 有料 無料

ご覧のようにShopify Plusは、サポート面、利用できる自動化機能、ストアやアカウントの追加数などが最も充実しています。

なお、上記内容は代表的な項目なので、他にもShopify Plusでしかできない機能が数多くあります。
例えば、自社サイトのIDとパスワードでShopifyのショップにシングルサインオン(1度のユーザー認証で済ませる)するには、マルチパス機能を備えたShopify Plusを利用するしかありません。

 

DMMチャットブーストではshopifyの構築に関する記事もございますので、ぜひご覧ください。

Shopify Plus採用で使える10の特徴

ここからは 、Shopify Plusでしかできない項目を詳しく説明していきます。
表の比較でイメージがわかなかった方も、内容を理解しやすいよう、具体的に紹介します。

 

Shopify Plusでできること1|手厚いサポート

Shopify Plusでは、Shopify Plusパートナープログラムというサポートを追加料金なしに無期限で利用できます。

Shopify Plusパートナープログラムは、ウェブサイトの構築、デザインや広告運用、外部サービスとの連携など、事業者が抱える悩みや課題の解決を、Shopifyが支援してくれるサービスです。

具体的には、ストア構築時に専任のローンチエンジニアから優先的にサポートを受けられます。
技術的な問題を支援してもらえるので、開店までの工数短縮や開店後の効率的な運用につなげられるでしょう。
さらに、構築後はアカウントマネージャーからデータに基づいた売上アップの提案を受けられます。

なお、基礎知識から教えてもらいたい場合は、Shopify Plusアカデミーも利用できます。
Shopify Plusアカデミーとは、自主的に運用スキルを学べるオンライントレーニングプログラムです。
自社スタッフの研修、育成に役立てられるでしょう。

 

Shopify Plusでできること2|業務の自動化

Shopify Plusで使えるアプリを利用すれば、さまざまな業務を自動化できます。
主なアプリと実現できる主な内容を以下にまとめました。

アプリ 内容
Launch Pad キャンペーン自動化のためのアプリ

・割引キャンペーンや商品リリースを「イベント」として作成し、あらかじめ設定したスケジュールで必要な作業を自動的に実行可能

Shopify Flow 業務自動化のためのアプリ

・受注や在庫表示、顧客に関する「ワークフロー」を作成でき、業務を自動化できる

・例えば、購入総額によって顧客を自動的に分類するなど

Transporte 取引データ移行のためのアプリ

・顧客データや取引記録などをCSVファイルでインポートできる

Bulk Account Inviter ストア移行通知のためのアプリ

・パスワード再設定のメールを一括送信したり、会員に送るメール文面を編集したりできる

Script Editor 送料・決済設定変更のためのアプリ

・配送、決済に関する処理を登録しておける

・例えば3品購入で20%割引などの処理を自動化できる

これらの専用アプリを使えば、スタッフの業務負担を減らしながら、ビジネススピードも向上できます。

 

Shopify Plusでできること3|複数のストアを管理

Shopify Plusでは合計10のストアを作成できます。
ブランド別に店舗を分けている場合や、商品カテゴリー別で複数の店舗を持っている場合も、1つのアカウントで管理できます。ビジネスのグローバル化によって、国別でECサイトを経営したい場合もあるでしょう。このような場合も一元管理によって効率的な運用が可能です。

例えば、ユーザー管理を一元化すれば、特定の顧客が複数のショップを利用した場合に、優良顧客としてリストアップできます。
また、先に紹介した業務自動化ツール「Shopify Flow」で作成したワークフローも、各ストアで使い回し可能です。成果測定も各ストア個別か全体を選べます。

Shopify Plusでできること4|利用できるテーマ数UP

Shopify Plusで利用できるテーマの種類は、通常プランの73種類より多い100種類です(2021年3月時点)。
競合他社と差別化を図りたい場合や、複数の店舗でテイストを分けたい場合などに活用できるでしょう。

さらに、最新バージョンのテーマをいち早く利用できるのも、Shopify Plusならではの特典です。Shopifyが季節に合わせて公開したテーマや、新デザインのテーマを通常プランより先に試用できます。

 

Shopify Plusでできること5|チェックアウトのカスタマイズ

Shopify Plusでは通常プランでは編集できないチェックアウトページもカスタマイズできます。
使いやすいユーザーインターフェースに改良したり、商品購入までの導線を明確にしたりできます。具体的に変更できる項目は、以下のとおりです。

バナー用の背景画像
チェックアウトページの画像、フォント、ボタンおよびアクセントの色
チェックアウトページにロゴを追加する
メインコンテンツエリア、注文概要の背景画像や色
購入後のページにアンケートや関連商品の紹介ページなどを追加
後払いなど決済方法の結合
配送先の国によって配送が禁止されている商品をリストから削除する機能の追加

ただし、Shopifyが注意を促しているように、チェックアウトページをカスタマイズしすぎると取りこぼしリスクが高まります。
お客が支払い情報や配送情報を集中して入力できるように、シンプルな構成にします。

 

Shopify Plusでできること6|卸売りのストアの作成

Shopify Plusでは、管理画面に卸売販売チャネル(Wholesale)を追加すると、パスワードで保護した個別のストアを作成できます。
これにより、特定の顧客に価格を提示する卸売りストアを運用できます。
一般消費者向けストアと並行して運営する場合も、一般消費者に卸値を知られないのがメリットです。

BtoBストアの場合は、自社サイトで付与したIDとパスワードを共有したい場合も少なくありません。
このような場合もShopify Plusでストアを開設するとよいでしょう。
先にも開設しましたが、Shopify Plusではマルチパスに対応しており、自社サイトのIDとパスワードでシングルサインオンしてもらえるため、顧客の利便性も向上します。

 

Shopify Plusでできること7|Googleタグマネージャーの利用

Googleタグマネージャーとは、Googleが提供しているサイト分析用のタグを一元管理できるツールです
タグマネージャーを導入することで、タグが一元管理され、さまざまな分析ツールや広告サービスなどとの連携がスムーズに行えるようになります。
タグの種類やバージョンの管理をしやすくなり、変更が発生した場合の修正箇所も少なくなります。

通常プランでは制限されているGoogleタグマネージャーを、Shopify Plusなら利用できます。
これによってサイト運用者の負担を大きく減らし、効率的なサイトの運営ができます。

 

Shopify Plusでできること8|複数通貨に対応

Shopify Plusでは国や地域ごとに異なる商品価格や配送料を、為替レートや端数処理ルールなどの価格調整を加えて表示できます。
通常プランでも一部の機能を使えますが、すべての機能を利用できるのは、プレミアムとShopify Plusだけです。
なお、この機能はShopify ペイメントというShopifyの決済システムで実現するため、他の支払いには対応していません。

プランごとに機能の違いをまとめたのが、以下の表です。

項目 ベーシック スタンダード プレミアム Shopify Plus
国と地域のページを表示
価格の端数処理に関する設定
カスタムの端数処理の設定 ×
価格調整の設定 × ×
国と地域の商品価格の設定 × ×

出典:国際価格機能の要件 |Shopifyヘルプセンター

上記の国際価格機能を使えば、越境ECを展開している場合にとても便利です。
GeoIP」という仕組みを使えば、ユーザーのアクセス情報から国名、都市名を取得できます。
これにより、海外ユーザーが自社ショップを訪れたとき、ユーザーの国の通貨で商品価格や配送料を確認してもらえます。

 

Shopify Plusでできること9|スタッフのアカウント数が無制限

Shopify Plusではスタッフアカウントを無制限に増やせます。
大規模なECサイトや複数店舗を経営しても、アカウント数に困ることはありません。
通常プランのベーシックは2ユーザー、スタンダードは5ユーザー、プレミアムは15ユーザーまでの制限があります。

必要なスタッフ全員にアカウントを発行できると、サイト改修や繁忙期などでも、業務が滞る心配がありません。
待ち時間が減るので、効率よく作業できます。なお、個別にアクセス権を指定できるため、権限やセキュリティ、コンプライアンスの管理も容易です。

 

Shopify Plusでできること10|Shopify POS Proが無料利用

引用:shopify.jp

Shopify POS Proとは、実店舗とECサイトの両方を運営している企業向けのPOSシステムです。
POSシステムとは、小売店で商品の販売時点の情報を記録するシステムです。POSは「Point of Sale」の略で「販売時点情報管理」システムと訳されます。このPOSシステムはコンビニやスーパーなどに広く普及しています。

Shopify POS Proを活用すると、実店舗の売上状況や在庫状況をシームレスに管理できます。
例えば、実店舗で商品が売れたら、即座に売上に加算され、在庫状況もリアルタイムで更新されます。

Shopifyでは、Shopify POS Liteがありますが、Shopify Plusで無料で使えるShopify POS Proはさらに高度です。
例えば、オンライン購入した商品を実店舗で受け取ったり、実店舗に商品がない場合、オンライン店舗から発送するなどが実現できます。
詳細は以下サイトを参照してください。

参考:どこでも販売を可能にするPOS機能|Shopify

 

Shopify Plusがおすすめな人

Shopify Plusがおすすめなのは、以下のような人です。

・大規模なショップ運営・開発がしたい人
・複数の店舗を展開したい人
・ストアで卸売り販売をしたい人

それぞれ詳しく解説します。

 

Shopify Plusがおすすめな人1|大規模なショップ運営・開発がしたい人

Shopify Plusは自動化を実現する各種のアプリや、スタッフアカウントが無制限になるなどのメリットがあり、大規模ショップに向くプランです。

特にECサイト運営の会計や在庫管理、発送などのバックヤード業務が大幅に効率化できます。あくまで目安ですが、年商1億円以上の事業者であれば、月額2,000ドルは十分回収できるコストとされています。

また、これから大規模なショップを構築したい場合も、Shopify Plusは開発費用と開発リスクを減らせる手段です。
自社開発(フルスクラッチ)では独自性を追求できる反面、開発工数の増大や性能の要件を満たせないリスクがあるのがデメリットです。そのため、実績が豊富でサポートも充実しているShopify Plusを選ぶ企業が増えています。

 

Shopify Plusがおすすめな人2|複数の店舗を展開したい人

Shopify Plusに加入すれば「複数店舗を運営したい」「BtoCとBtoBで販売経路を変えたい」「販売する国ごとにサイトを作成したい」などのニーズを満たせます。

Shopify Plusは同一アカウントで最大10ストアまでの十分な拡張性を持っています。また、ロケーション(倉庫や配送拠点など)も最大20箇所まで登録できます。ロケーションを登録すると、同一の注文に対して、複数の拠点で出荷割り当てができるようになります。

在庫管理を最適化したい場合や、大量注文に対応する必要がある場合に効果的に活用できるでしょう。

 

Shopify Plusがおすすめな人3|ストアで卸売りをしたい人

卸売りをしたいなら、ShopifyのプランではShopify Plusが最適です。
管理画面に卸売販売チャネル(Wholesale)を追加すると、ショップをパスワード保護できます。
また、最小注文数、最小購入単価の設定や、数量・割合によるディスカウント設定も可能です。

例えば、一般消費者と業者で商品価格や配送料を自動的に切り替えられます。
業者にはパスワードを発行してログインしてもらうため、一般消費者に内容を知られてしまうこともありません。
また、個別にストアフロントを設定できます。例えば、A社では20%割引、B社は10%割引などのように、ログインユーザーによって異なる商品価格を提示できます。

卸売り販売を効率的におこないたい場合や、BtoBとBtoCのショップを同時運営したい場合に、Shopify Plusは魅力的なプラットフォームです。

DMMチャットブーストではShopifyに関する記事もございますので、ぜひご覧ください。

Shopify Plusは大規模なEC運営におすすめ!

Shopify Plusは通常プランの機能を大幅に拡張し、カスタマイズ性も高めたプランです。
すでにShopifyを活用している場合は、Shopify Plusに移行することで、事業拡大や業務効率化を図れます。

Shopifyでショップ経営する際には、LINE公式アカウントとの連携もおすすめです。
DMMチャットブーストは、LINE公式アカウントの機能拡張ツールです。
Shopifyとアカウントを連携することで、顧客対応コストを削減しながら、リピート売上を向上できます。

デモアカウントでShopify連携を無料体験できるので、ぜひ一度お試しください。

DMMチャットブーストではShopify plusの事例に関する記事もございますので、ぜひご覧ください。

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